「子どもの日焼け」こんなに危険とは 必読!ゼロ歳から始める紫外線対策

「子どもの日焼け」こんなに危険とは 必読!ゼロ歳から始める紫外線対策 Dr. 注目

   紫外線はお肌の大敵。日焼け止めや日傘で対策をしている女性は多いだろう。しかし、子どもの紫外線対策は万全と言えるだろうか?

子どもほど紫外線の影響を受けやすい

   長年にわたり紫外線を浴び続けると肌の老化を招いたり、健康に悪影響を及ぼすことは知っていても、子どものころからずっと紫外線対策をしてきた人はどれほどいるだろう。世界保健機関(WHO)によると、子どもは大人よりも紫外線による影響を受けやすいという。

   紫外線が皮膚や目、免疫システムに悪影響を及ぼし、その影響の強さは子ども時代に浴びた紫外線量に関連していることが多くの疫学調査からわかってきた。WHOは、18歳未満の日焼けは皮膚がんや白内障の発症リスクを高めたり、免疫系の機能低下を引き起こしたりすることから、子どもの紫外線対策の重要性を呼びかけている。

   アンチエイジング医師団の一人で再生未来クリニック神戸院長を務める市橋正光氏は、「紫外線対策がもっとも必要なのは子どもたち」と指摘する。

「紫外線を浴びると肌の表皮のほとんどの細胞や、真皮(表皮の内側にあり皮膚組織の大部分を占める)の細胞の一部の遺伝子に傷がつきます。赤ちゃんのころから紫外線を浴び続けると遺伝子は傷つけられ続け、修復の過程で細胞に異常が生じ、シミや皮膚がんになってしまいます。子どもは大人に比べて細胞分裂が盛んなため、傷ついた遺伝子が間違って修復される可能性が高い。同じ紫外線量でも子どものころに浴びるほど悪影響が多いのです」

紫外線が目の健康に及ぼす影響」7割の母親「知らない」

   紫外線は目にも悪影響を及ぼす。白内障による失明のうち20%は紫外線によると考えられている。紫外線対策先進国の米国やオーストラリアでは、皮膚だけでなく目の紫外線対策も進んでおり、子ども用のUVカットサングラスも普及している。

   一方、日本では、サングラスをかけている子どもはあまり見かけない。2015年3月にサラウンド株式会社が20~40代の母親1000人を対象に行ったアンケート調査の結果によると、76%の母親が「子どもの目を紫外線から守る必要がある」と回答した一方、70%がWHOの提唱する「紫外線が目の健康に及ぼす影響」について「今までまったく知らなかった」と回答している。子どもにUVカットサングラスを装着させている母親は8%にとどまった。視界が暗くなるので危険だという不安や、子ども自身が嫌がるという問題だけでなく、紫外線が目に与える影響の深刻さが母親の間に浸透していない現状がうかがえる。

   子どもにサングラスは必要か? また、装着させるとしたら、どのような点に注意が必要か、市橋医師に尋ねた。「UVカットレンズを使ったサングラスなら、理論上は約9割の遮光効果があるので、子どもの目を守るためには有効です。しかし、色の濃いサングラスは視界が暗くなるため瞳孔が開きます。そこへ横から空気中に散乱している紫外線が入り込むとかえって目によくありません。海辺やスキー場など横や下からの反射が多い場所ではゴーグルタイプのものがおすすめ。普段はレンズが大きめで適度な透明性があり、UVカット効果のあるものを選びましょう」

子どもへの紫外線予防教育が大切

   しかし実際、メガネをかけ慣れない子どもにサングラスをかけさせるのは、少々ハードルが高い。目への対策を含め、乳幼児や子どもを紫外線から守るための有効な対策を聞いた。

・乳児に日光浴はさせない。日陰で外気浴ならOK
・朝10時~14時の紫外線の強い時間帯は外出を避ける
・ベビーカーに乗せる時は日よけをし、さらに帽子をかぶせる。足にはバスタオルなどをかけて地表からの照り返しに注意する
・野球帽ではなく、全体につばがある帽子をかぶらせる
・紫外線透過率は色が薄いほど高い。洋服はなるべく色の濃いものを着せる
・炎天下で遊ばせない。コンクリートの上ではなく芝生や土の上、木陰のあるところを選ぶ
・サンスクリーン剤は紫外線吸収剤を含まず低刺激のものがおすすめ。むらなく伸ばし、こまめに塗りなおせるよう携帯する

   市橋氏は上記に加え、「子どもたちに『日焼けは健康によくない』と繰り返し伝え、自ら紫外線予防ができるよう教育することが大切」と訴える。皮膚がん発生率の高いオーストラリアでは、80年代初期から子どもたちへの紫外線予防教育が徹底して行われるとともに、市街地や幼稚園の園庭に日陰をつくるなど環境への配慮もなされている。

   「日本でも必要な対策は基本的にオーストラリアと同じ。一度くらい日焼けしても大丈夫という考えは間違いです。その影響はすぐには表れないだけで、細胞の遺伝子には傷が残る可能性が高い。町ぐるみの環境対策と子どもへの紫外線予防教育は、大人になってから健康な皮膚や目を維持することに必ず役立つはずです」[監修/市橋正光 神戸大学名誉教授]

医師・専門家が監修「Aging Style」

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