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アルツハイマー病の新規治療薬開発へ 脳内の原因たんぱく質抑制物質判明

   国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)と京都大学などとの共同研究チームが、進行性の脳疾患、アルツハイマー病を発症する毒性のたんぱく質が脳血管に蓄積するのを抑制する物資を突き止めた。研究成果は2017年4月4日、英専門誌の電子版に発表した。

   国立循環器病研究センターは「アルツハイマー病の有効な治療薬候補となると考えられる」としている。

Aβ=アミロイドベータ。グラフの水色がタキシフォリン投与モデルマウス
Aβ=アミロイドベータ。グラフの水色がタキシフォリン投与モデルマウス

国立循環器病研究センターなどの研究チーム

   アルツハイマー病をめぐっては長らく原因不明とされてきたが、国立循環器病研究センターによると、最近の研究で毒性たんぱく質「アミロイドベータ」が脳血管に蓄積する「脳アミロイド血管症」が一因であることが明らかになった。

   1992年に英国のジョン・ハーディー博士(神経学)らが「アミロイドベータ蓄積がアルツハイマー病発症の原因」とする仮説を提唱し、この「アミロイド仮説」以降アミロイドベータを標的とした治療法開発研究が行われて来たが、脳アミロイド血管症に注目した治療開発研究は十分に行われていなかったという。

   研究チームは、アミロイドベータが蓄積してできる「アミロイドベータオリゴマー(毒性をもつ立体構造)」が初期の脳アミロイド血管症の主因であると仮定。脳アミロイド血管症モデルマウスに、アミロイドの凝集を抑える物質「タキシフォリン」を投与し、非投与のマウスおよび正常マウスと比較した。その結果、タキシフォリンモデルの脳内のアミロイドベータオリゴマーは大幅に減少し、脳血流量や認知機能も正常に近い状態まで回復した。

   タキシフォリンの投与で脳内のアミロイドベータが減少しただけでなく、認知機能障害も回復させられることが明らかになったことから国立循環器病研究センターでは、アルツハイマー病の有効な治療薬候補となると考えられるとし、今後は認知症新規治療薬としてヒトへの効果を確認するため、17年度中の治験開始と25年中の臨床応用を目指す計画。

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