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スマホで「自撮り」、上から撮影すると本当にかわいく見られるの? ポジションで変わる魅力の感じ方

   観光地、飲み会の席、誰かに会ったときの記念にと、スマートフォンやカメラで「自撮り」する光景は、いまや日常的になりました。

   写真にはできるだけかわいらしく、またはかっこ良く写りたいと、誰でも思うでしょう。例えば、かわいらしく写りたいと思うとき、カメラを持つ手は自然と顔よりも上の方にのびていきませんか。

   確かに、顔よりもやや上側から撮影したほうが「なんだか、かわいく見える」ように感じます。でも、それはなぜでしょうか。

上から撮影したほうが、かわいく見える?
上から撮影したほうが、かわいく見える?

   その大きなポイントは、まっすぐの位置から撮るよりも、目が大きくて、あごが小さく見えるからです。大きな目に、小さいあごは、乳児らしい特徴のひとつで、「守ってあげたくなるかわいさ」といったような保護的な魅力があると考えられています。乳児らしい顔の特徴には、広い額、輪郭の丸さといった要素もあります。

   このような造作は「ベビー・スキーマ(ベビー・シェマ)」と呼ばれ、成人顔よりも快いと評価され、より注意をひきやすく、魅力的だと感じられる傾向にあるとわかっています。

威厳やパワーを印象付けるポジションは

   一方で、顔よりも下側から撮影すると、どうでしょうか。上から見下ろすような目線は、自分の身分を高く見せたり、威厳やパワーがあるといったような、支配的な印象を与えたりします。また、私たちは無意識に「上にあるのもは良い」と感じる傾向があることが分かっていますから、強いイメージで魅力的に映りたいと思うなら、顔よりもやや下側から撮ることを意識したほうがいいのかもしれません。

   ちなみに、これらの効果は実際に人と会ってコミュニケーションをとるときにも当てはまります。

   たとえば、子どもを叱るときは座らせてからとか、仕事ではプレゼンをしたり会議の進行役をするときなどに、立って説明をしたり、何気なく椅子の位置を高くしてみたりすると、相手の受け取り方が変わってくるかもしれません。
[執筆:川畑秀明 慶應義塾大学文学部心理学准教授]

かわばた・ひであき/専門は感性心理学、認知神経科学。主観性と経験価値の心理とその脳メカニズムを研究し、主に、芸術、美、魅力、ユーザー・エクスペリエンス、デザイン、ユーザビリティ、感性教育、鑑賞行動の解明に努める。ヒトの主観はあいまいで非常に影響を受けやすいため、その影響の関係や因果性に関する心と脳の働きを明らかにし研究に活かす。著書に『脳は美をどう感じるか―アートの脳科学』(ちくま新書)がある。

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