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【ブラックペアン解体新書①】医療監修 渡邊剛医師が徹底解説
"インパクトファクター"とは何か?

毎週日曜21時からTBSにて放送中
毎週日曜21時からTBSにて放送中

TBSで現在放映中のドラマ『ブラックペアン』。ドラマ満足度を測る調査(注1)でも堂々1位になっている。
このドラマ、心臓外科医と医療技術の現場をよりリアルに描くために、医療監修のドクターにもこだわりを持っているという。中でも注目すべきは、"医療用ロボット監修"として参加している『ニューハート・ワタナベ国際病院』の渡邊剛医師だ。
渡邊医師は、日本で初めて「完全内視鏡下でのオフポンプ手術」を成功させ、日本では他にできる人がいない「ロボット手術」や「アウェイク手術」を日常的にこなし、その手術成功率はなんと、世界一の99.7%。世界のベストドクターにも選ばれる名医だ。

実際に渡邊医師の監修は、ロボット手術が登場する中盤以降からが本番となるが、ドラマをより楽しむために、ドラマの中で浮上した疑問についてわかりやすく解説をしていただくことに。
連載第1回目は、第1話、第2話で、頻繁に登場した"インパクトファクター"についてお話を伺った。

そもそもインパクトファクターとは?

ドラマでは、大学病院の理事長選などの評価として"インパクトファクター"という言葉が登場した。
そもそも、インパクトファクター(impact factor) は、特定の1年間において、ある特定雑誌に掲載された頻度や、引用された頻度、その雑誌の影響力などを測る指標のことを言う。自然科学や社会科学など幅広く使われていて、医学界でもその影響は大きい。

「インパクトファクターというと、その学術論文のインパクトのことだと思われてしまうのですが、実際にはその論文が掲載された雑誌、どれだけの人が読んで、他の論文にどれだけ引用されたのか、ということが評価されます。多くの人が読んでいる雑誌は評価が高い。逆に、いくら掲載されてたも読まれない雑誌や多くの人が興味を持たない領域の論文が出ている雑誌は当然評価は低くなります。科学雑誌では、『Nature (ネイチャー)』や『Science (サイエンス)』などが有名ですが、医学雑誌の場合は、『The New England Journal of Medicine(ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン)』がもっとも評価が高く、その次が『The Lancet(ランセット)』と言われています」
(渡邊医師)

2017年の世界の医学雑誌のインパクトファクターの比較レポートでは、『The New England Journal of Medicine』が1位で72.406というダントツの強さ。2位の『The Lancet』は47.831であったという。これらのインパクトファクターは高いが、中には論文を掲載しても1にも満たない数値のものもあるという。

「残念ながら日本語の論文は、いくら書いてもインパクトファクターの評価としてはほぼゼロです。日本語の論文は日本人にしか読まれない。それでは評価されないのです。やはりインターナショナルに、世界中の医師や研究者たちに読まれていないと評価の対象にはならない。ですからみな、インパクトファクターが高い媒体に論文を提出するのですが、提出すれば掲載される、というものではありません。権威が高いほど掲載の評価も厳しくなる。世界中の名だたる医師と掲載を競うのですから、非常に狭き門です。しかも、私たちは、英語がネイティブではないですからね、そこをネイティブの外国人たちと競争をして論文が載った載らないの世界になるわけですから、熾烈な競争になるわけです」
(渡邊医師)
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