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医者は栄養を知らず、管理栄養士は病気を知らない!認知症の予防にお勧めの玄米食!〜アジア太平洋臨床栄養学会 渡邊昌会長〜

9月20日〜23日、フジテレビ社屋で開催された「アンチエイジングフェアin台場」において抗加齢協会主催セミナーが合計13本開催された。その中で、22日に登場したのはアジア太平洋臨床栄養学会の渡邊昌会長。演題は「先生食事とアンチエイジング ー 玄米で認知症予防」。

渡邊氏は現在のヘルスケアの現場で大きな問題は、「医者が栄養を知らず、管理栄養士は病気を知らないこと」と述べた。これは、それぞれの教育カリキュラムにおいて、医者には栄養の、管理栄養士には疾病のコンテンツない為であり、ここを直していかないと根本的な解決にはならないと述べた。

アジア太平洋臨床栄養学会 渡邊昌会長(元 国立栄研理事長)
アジア太平洋臨床栄養学会 渡邊昌会長(元 国立栄研理事長)

一方で、超高齢社会を迎えるにあたって、認知症が1つの大きな問題としてなってきており、現在、推計で90歳代の60〜70%が認知症と言われているが、昨今の研究で認知症の予防が少しづつ見えてきていると語った。

渡邊氏は「特に認知症の予防には、早期発見が重要であるが、認知症の60%を占めるアルツハイマー型認知症ではApoE4(リポ蛋白を構成している主要なアポリポ蛋白の一つ)遺伝子を持つ人の罹患率が高いことがわかっており、遺伝病ともいわれてきた」とした。ちなみに、このApoE4遺伝子は人類が誕生するかしないかという700万年前からホモサピエンスが持っていたものであり、逆にApoE3遺伝子は約22万年前から、ApoE2遺伝子は約8万年前から確認されているが、こちらは認知症との相関はあまりないとのことだ。

あくまでも仮定の話であるが、数百年前の狩猟時代には低炭水化物であった食事が、農耕文化が発展するにしたがって高炭水化物の食事に変化してきたことが関係するのではと言われており、実際に糖尿病の人はアルツハイマーになりやすいということだ。

「アルツハイマー型認知症はアミロイドβというたんぱく質が蓄積されて起るという事がわかっているが、実はこの蓄積の過程は、例えれば、屋根に空いた36個のそれぞれの穴からアミロイドβが雨漏りして溜まるようなもの。ちなみに薬の「アリセプト」はせいぜい穴を1つふさげるくらいの効果しかない」と説明。この穴は大きく分けて、炎症性タイプ、糖毒性タイプ、萎縮性タイプ、毒物性タイプの4つがあり、できれば半分くらいはふさぎたいところだ。例えば、ケトン食であるココナツオイルの試験では、アルツハイマーの症状を7週間後に優位に改善したという試験結果もあるとのこと。

「実はこの穴のタイプを全て調べることが可能となっているが、全部調べるのに約40万円くらいかかってしまう。なかなか、それはきつい。ただし、炎症を避け、萎縮を避け、代謝バランスを正して、毒物を避ければいい。先ほどケトン食の試験を説明したが、さらにいいのが玄米食。玄米食は先ほど話した4つの穴のパターンすべてに有効に働く」と述べ、認知症予防に玄米食は非常に有効であるとの見解を示した。

さらに、「玄米は抗酸化能力が高く、腸内細菌叢もいい方向へ変えてくれる。今は、外側のワックスだけを取って食べやすくしたものもメディカルライスとして出ており、こういったものを普段の食事に有効に取り入れるといいと思う」と述べた。

[斬新な視点から健康・食・運動スポーツに関する情報を発信するWebマガジン「HealthBrain」2018年9月26日より転載]

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