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名は体を表す?「令和」の「アンチエイジング」

平成も残すところ3週間あまり。今週最大のニュースは「令和」に決まった新元号だろう。安倍首相曰く、「令和には、人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つという意味が込められている」。名は体を表すと言うが、元号の場合、名から体を想像するのがいささか難しい。

連日の「令和」関連報道に食傷気味になった週の半ば、一つ興味深いニュースが流れた。外務省が令和には「beautiful harmony」、つまり「美しい調和」という意味が込められているのだと対外説明するよう各国の在外公館に指示を出したとのこと。海外では英国BBCなど一部の大手メディアが「令」は「order(秩序)」や「command(命令)」を意味すると報じたことを受けての対応だ。

外国人との交流経験のある人なら心当たりがあると思うが、アルファベットのように個々の文字が単独では意味を持たない言語圏の人にとって、漢字のように一つひとつの文字が何かしらの意味を持つということは我々日本人が想像する以上に不思議で興味深いものらしい。一つの漢字が複数の意味を持つという話に至ると、その使い分け方など相手の理解の域を超えてしまうことも多い。「令和」は万葉集の「初春の『令』月にして、気淑く風『和』ぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫らす」から引用されたという。僕はもちろん恐らく多くの日本人にとっても馴染みのない歌・言葉なので、欧米メディアが漢字単位に分解して代表的な訳や意味を紹介したのもやむを得ない。

そんな元号に比べると、僕が専門とする「アンチエイジング」は名は体を表していると言えるのではないだろうか。

抗・加・齢
抗・加・齢

アンチエイジングという名称にまつわる歴史と論議は以前書いた通り、長年アンチエイジング医療に取り組んできた身としては残念な思いもある。

すべての道は老化に通ず?
http://www.agingstyle.com/2019/02/17002744.html

ただ、「医学」や「医療」という言葉やニュアンスが伴わないと胡散臭い目で見られたり誤解が生じたりするのはやむを得ないとも思う。いや、医学や医療という語を伴う場合は尚さらかもしれない。事実その中身は玉石混交だ。

87歳になった今も僕が専門家として実践し説く「アンチエイジング」は果たして玉なのか石なのか。「アンチエイジング」の名を汚さぬよう令和の時代を迎えても日々精進し続けたい。

[執筆/編集長 塩谷信幸 北里大学名誉教授、DAA(アンチエイジング医師団)代表]

医師・専門家が監修「Aging Style」

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