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中年女性は肥満でなくても「りんご型」より「洋なし型」の方が心血管疾患リスク低い、米研究報告

さまざまな生活習慣病やメタボリック症候群の原因になると言われる「内臓脂肪型」肥満。男性ばかりでなく女性、特に閉経後の女性は女性ホルモン分泌が減り内臓脂肪型肥満になりやすい。

りんご型&洋なし型
りんご型&洋なし型

肥満とは「脂肪組織が過剰に蓄積した状態」。大きくは皮下に脂肪がたまりやすい皮下脂肪型肥満と内臓周囲に脂肪がたまりやすい内臓脂肪型肥満とに分類される。その見た目から、それぞれ「洋なし型」(pear-shaped)、「りんご型」(apple-shaped)とも呼ばれる。

だが、たとえ健康でBMIが正常範囲内(18.5〜25未満)であっても、脂肪分布が内臓脂肪型、つまり「りんご型」体形の閉経女性はCVD(cardiovascular disease)と総称される心血管疾患のリスクが「洋なし型」よりも高いとする研究結果がEuropean Heart Journalオンライン版(2019年6月30日)に掲載された。

研究を行ったのは、ニューヨークのアルバート・アインシュタイン医科大学のQibin Qi教授が率いるチーム。体形とCVDリスクに関する過去の研究は肥満の人を対象として行われていたため、BMIが正常範囲内の閉経女性のCVDリスクに関する情報が乏しいとしてこの研究に取り組んだ。

調査対象となったのは、米国国立衛生研究所(NIH)が1991年に開始した、女性の健康に特化した大規模臨床プロジェクト「Women's Health Initiative(WHI)」に参加した女性たち。1993年から1998年の間に登録された約162,000人の閉経女性のうち、調査対象期間当初にCVDが無かったことなど一定の条件を満たした2,683人が追跡調査の対象となった。調査の対象期間は2017年2月まで、平均するとほぼ18年間にわたった。

調査結果を分析した結果、体全体の体脂肪量と体脂肪率はいずれもCVDリスクに関連していなかった一方、胴体部分の体脂肪率が高いグループ(下肢部分の体脂肪率の高い女性も含む)は低いグループよりもCVDリスクが高く、逆に下肢部分の体脂肪が高いグループは低いグループよりもCVDリスクが低いことが明らかになった。

さらに胴体の体脂肪率は高く下肢の体脂肪率は低い「りんご型」のグループは、胴体の体脂肪率が低く下肢の体脂肪率は高い「洋なし型」のグループと比較してCVDリスクが3倍以上も高いことが明らかになった。

研究チームは、体重やBMIが正常とされる人の中には、実際は高まっているCVDリスクが体脂肪の分布具合のために認識されないケースもあるため、健康で標準体重であっても体脂肪分布に注意を払う必要があると結論づけている。

医師・専門家が監修「Aging Style」

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