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市販薬の不適切販売と乱用・依存問題、その実態は?

厚生労働省が今月12日に公表した「医薬品販売制度実態把握調査」の結果により明らかになった市販薬の不適切販売問題。特に懸念されるのが、せき止め・風邪薬などの中でも乱用の恐れのある市販薬の販売実態と、若年層を中心とする乱用・依存だ。

医薬品販売制度実態把握調査

厚労省は、市販薬に使用される成分の一部を「濫用等のおそれのある医薬品」として指定している。これに該当する成分を含む市販薬を複数購入しようとする購入者に対して、薬局やドラッグストアなどの販売店は購入理由などの確認に加え、販売数量を制限することが求められている。

今回の2018年度調査では厚労省が委託した調査会社の担当者が全国5000の薬局(1754店)やドラッグストア等(3246店)を一般客として訪問調査した。「濫用等のおそれのある医薬品」の複数購入の調査が行われたのは1939店(薬局116店、ドラッグストア等1823店)。これらの中で、購入確認や数量制限を伴うなど販売方法が「適切」とされたのは薬局で53.4%、ドラッグストア等では51.9%だった。前年の2017年度調査ではそれぞれ69.7%と61.0%、そのさらに前年は76.6%と62.6%と、いずれも右肩下がりの状況となっている。

また、複数個の購入希望に対して「1つしか購入できなかった」割合は全国平均で38.5%(該当店舗1939店中746店)。これを都道府県別に見ると、一番高かったのは岩手の84.6%。これに青森の80.0%、新潟の75.0%、秋田の74.5%が続く。その割合が低かったのは福井・和歌山・岡山の0%。一方、インターネット販売で「1つしか購入できなかった」割合は41.1%。前年度の35.6%から改善した。

厚労省は対策が必要として、販売業の許可を出している都道府県に監視と指導を強化するよう通知を出した。

これらの「濫用等のおそれのある医薬品」の乱用・依存について、国立精神・神経医療研究センターの精神保健研究所(薬物依存研究部)は、「全国の精神科医療施設における薬物関連精神疾患の実態調査」の最新報告書(2018年版)の中で警鐘を鳴らしている。

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